創業活動計画書の記入ポイント

No. 書類上の項目名 説明の記載案
1 全般 申請された創業活動計画書等は、6か月の準備期間(創業活動期間)を経て、通常の在留資格「経営・管理」の認定を受ける可能性が高いかという視点から評価を行い、十分な蓋然性があるものについて「創業活動確認」を行います。そのためには、提出する創業活動計画書、あるいは、添付書類には以下のような内容を分かりやすく、盛り込んでいただく必要があります。
  • ・どのような事業を行うか?【事業内容】
  • ・どこで事業を行うか?【事業実施地域】
  • ・東京のどこに事業所を開設するか?【開設場所】
  • ・どのような準備、活動を経て事業を始めるか?【事業開始までの具体的計画】
  • ・事業を始めるまで(創業活動)にどの程度の資金を要するか?その資金をどうやって調達するか?【創業活動資金】
  • ・(会社を設立する場合は)だれが法人の役員となり、どのような役割を担うか?【法人役員】
  • ・どの程度の規模の事業を行うか?【事業規模】
  • ・事業を始めるまで(創業活動)の期間の住居は確保されているか?
  • ・生活するための資金は足りているか?【居住地、生活資金】
  • ・現在どのような仕事に何年従事しているか。【現在の仕事】
  • ・現在の業務と申請された事業はどのような関係にあるのか。【事業の関連性】
  • ・申請された事業の将来の方向性【将来の展望】
  • ・東京で事業を行う理由、創業の動機はどのようなものか。【申請の動機】
2 1.申請人の概要 (2)事業における申請人の役職・役割 ●実質的に一人で創業される場合(100%出資の場合等)
「代表取締役」「経営全般」、「代表者として事業全体を統括する」等ご記入ください。
●他の外国人と共同で創業(申請)される場合あるいは、他に日本人経営者がいる場合
事業におけるご自身の具体的な役割、例えば、「営業担当副社長として○○地域への販売に責任を持つ」、「取締役として○○プロジェクトの企画、開発、生産を統括する」、「CFOとして資金調達、財務管理、及び、経営企画を担当する」といった説明をお願いします。
3 (3)創業の背景となる資格、職歴、特殊技能、保有特許など 創業活動計画書の確認においては、申請者が創業活動を経て実際に要件を満たす規模の事業を始めることが可能か、その蓋然性に主眼をおいた評価を行います。これから始めようとする事業に有利に働く能力、資格、経験等をお持ちの場合は蓋然性が高まると考えられます。国家資格等の他にも、例えば、「大学で○○を専攻し、特に、○○の研究を重ねた」、「○○業界の大手企業○○、●●等に◆◆商品の販路を開拓した」といった経歴も記載すれば有効かと思われます。また、東京圏国家戦略特別区域の区域方針にもある「国際競争力のある新事業を創出する」ことも重要な要素です。
4 (5)創業の予定 a 開業予定日 一般に、株式会社等の法人で事業を行う場合は法人の登記日、法人を作らずに個人事業で始められる場合は(税務署に)開業届を提出する日をもって開業日とします。また、初めて売上を計上した日をもって開業とする考え方もあります。
個人事業主の場合は、資本金に替えて、事業を始めるために特に用意された事業資金の額を資本金(または自己資金)の欄に記入してください。
5 (5)創業の予定 e 資本金(または自己資金) 個人事業主の場合は、資本金に替えて、事業を始めるために特に用意された事業資金の額を資本金(または自己資金)の欄に記入してください。
6 (5)創業の予定 h従業員数 従業員数に、経営陣は含めずに記載してください。
7 3.創業活動の工程表 法人設立等の事務的手続き(定款作成、資本金払込、設立登記、許認可取得等)、経営幹部や従業員の雇入れ、製品やサービスの準備、販売先や取引先との関係作り、資金手当てなどの面で、事業を開始するまでにやるべきことを段階を追って整理して記載してください。上記「創業活動計画書全般」に記載したような「創業活動確認」のポイントが分かるように留意してください。特に、各段階でどの程度の資金が必要であり、どうやって手当するか、現実に即した内容を書いていただく必要があります。
許認可(例:古物商許可証)の取得予定時期についても記載ください。
8 4.利益計画 利益計画は売上から費用を差し引いてどれだけ利益(損失)が出るかを示すものです。事業の持続可能性を判断し、上記「創業活動計画書全般」で挙げたような「創業活動確認」に必要な項目をチェックするためには不可欠なものですので、ある程度の根拠を踏まえて、想定している事業や顧客の性質(例えば、平均単価、顧客数)に即した数字を入れてください。
売上や費用の内訳は代表的なもの(金額が大きいもの、事業の特性を示すものなど)をご記入いただき、それ以外は「その他」として、まとめていただいて結構です。一般には、売上は製品、サービスの種類、あるいは、販売先毎に内訳を出すことが多く、売上原価には材料費、外注費、労務費(生産を担当する人の人件費)、販管費には、人件費(間接部門の人件費)、家賃や賃借料、販売関係費用(広告費、通信費、旅費、送料等)等があります。営業利益から、支払利子、特別損失、法人税等を差し引くと税引後利益が出ます。税引後利益は5.資金計画の「今期の利益」に対応します。
販売費及び一般管理費の労務費、人件費は「労務費と人件費の明細」と一致させてください。
9 5.資金計画 資金計画は会社の財布(現預金)にどれだけお金が残っているかを示すものです。"黒字倒産"という言葉があるように、利益が出ていても、現金が足りなくなることもあります。「創業活動確認」するためには、事業が持続可能なレベルの利益と資金が確保できることを示してもらう必要があります。
一般には、利益(税引後利益)から、費用に計上されない出費(資金使途);不動産購入費、設備投資、借入金返済等を差引き、新たな資金調達や出費を伴わない経費(資金調達);減価償却費、借入金、増資等を加えたものが現預金の増減額となります。
設備(機器、備品等)には当期に費用処理されない設備に対する支出(消耗品は含まない)
※役員報酬も人件費に含めること
10 6.資金繰り表 開業した後の期間についての資金繰りを記載する。
※初めの記載時期は、5. 資金計画の"法人設立(開業)予定日"の月と一致する

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