CASE 25 オンラインでのカスタマーサービスを変革する会議ツールを送り出す、米国IT企業の日本進出をサポート

Waagu, Inc.
Japan Representative Senior
Manager
山﨑 恒史 氏
https://waagu.com/ja/

Waagu, Inc.は米国で2015年に設⽴されたマルチメディアメッセージングサービスを提供するIT企業。

アプリケーションのインストールを必要とせず、クラウドベースのコミュニケーションツールであるLOOOKITの開発を行っている。相互で書き込みができるホワイトボードや、顧客を店舗まで案内する地図機能など、他のサービスにはない独自の機能を持つ。

コロナ禍で変革するウェブベースのカスタマーサービスにおいて、新たなコミュニケーションツールとして、注目されている。

ビジネスコンシェルジュ東京(BDCT)によるサポート

  • 協業企業の紹介
  • アクセラレータプログラムの参加

東京を拠点に選んだ理由

LOOOKITは、アプリケーションを使用せず、ブラウザのみで利用できるマルチメディアメッセージングサービスです。ZOOMのようにブラウザ上で会話をするための会議ツールですが、カスタマーサービスなどで強みを発揮する、珍しい独自の機能を備えています。

話している相手が、お互いに書き込めるホワイトボードや、地図を表示して、GPSでお客様の道案内をすることもできます。

テレビが壊れてカスタマーサービスに電話した時、ケーブルや故障しているパーツがどうなっているかなど口で説明し、理解してもらうことは簡単ではなく、携帯のカメラでビデオ通話をしながら、電話先のカスタマーサービスのエンジニアがお客様にお願いして、確認したい部分、壊れた部分の箇所について、エンジニア自身が遠隔で写真を撮影することもできます。

こういった新しいタイプのウェブサービスを提供するためには、カスタマーサービスを行う企業や、他のIT企業がそうであるように通信業界の企業との協力は必要不可欠になります。そういった意味で、多様な業種の企業がひしめき、通信業界の中心でもある東京にオフィスを作るのは、自然な流れでした。

ビジネスコンシェルジュ東京を利用した感想

日本でビジネスを展開すると決まった時、進出する可能性が高い東京都からの支援を受けながら進めるのが良いと考え、ビジネスコンシェルジュ東京(BDCT)に相談をしました。カスタマーサービスに強みを持つコミュニケーションツールを提供するにあたって、金融会社や保険会社といった業界とつながることが必要でしたが、そういった業界とのネットワーキングは圧倒的に機会が足りていませんでした。

そういった事情を話していたので、BDCTからはまず、ネットワーキングのための機会として、「フィンテックビジネスキャンプ東京」と呼ばれる、東京都が主催するアクセラレータプログラムを紹介してもらいました。金融分野における国内企業からのメンタリングや、都内企業とのビジネスマッチング等を受けられる、海外企業の東京進出を促進するためのプログラムです。

東京都からはそのほかにも、「パートナーシップ支援事業」を通して継続的に企業とのマッチング機会を支援してもらっています。販路開拓としての側面もありますが、具体的にサービスをどう改良したらいいんだろうという機会をもらえるのは、直接クライアントと話すしかありません。こういた紹介から繋がった多様な企業とのつながりが、LOOOKITのツールとしての活かし方や、サービスとしての価値を成長させていったといえると思います。

今後のビジネス展開

コロナになって、ウェブミーティングが増えていますが、既存のサービスでは機能がたりないから、こういったサービスはないか、とお客さんから要望を聞くこともたくさんあります。これは、常に変わっていく新しいコミュニケーションツールでは特に重要なことです。

例えば遠隔でのカスタマーサービスで、機械の壊れた箇所の撮影を行う際も、AIを活用して、撮影をサポートすれば、もっと簡単に顧客をサポートすることができるかもしれません。

すでに提供している機能の質をあげることも重要ですが、それだけでなく、常に意見をひろって新しい技術を作り出していくR&Dが必要なんです。

これからも、これくらいの機能でいいだろうと妥協しない、常に驚きを感じてもらえるコミュニケーションツールを作りつづけていきたいですね。

支援事例 一覧に戻る